肩と私の物語~日本肩関節理学療法研究会参加を通して~

西東京市保谷町にあるmaururu~マルル~ピラティス&コンディショニングスタジオより。

8月19日に、日本肩関節理学療法研究会に参加させて頂きました。

Facebookで拝見して、どうしても山口光國先生のこのお話をお聴きしたくて!!!

山口光國先生は私の恩人なのです。逃げ出したくなっていたどん底の理学療法士5年目の私を、セミナーを通して救ってくださいました。

昔話になりますが、まず私と肩とのお話をさせて頂いちゃいます。

『Cuff-Y exercise』この著書が出て読んだのは、理学療法学科で勉強中だった学生の頃でした。

学校の整形外科学科の先生が、コピーして教材として取り扱ってくださいました。

なので、肩関節は当たり前に、アウターマッスルよりも、インナーマッスルが相対的に優位な状態を作ることが大切であることを学生の頃から学んでいました。

しかし、いざ病院に就職すると、肩の障害を持った患者さんが初回から、強いゴムチューブで肩の筋力訓練をするリハビリを目にしました。どうしても自分はそれが出来ず、院の決まりだからと上の人に言われても抵抗しました。

当時の先輩方の中には、生意気な1年目だと陰口を言っていることも知っていましたが、それでもどうしても譲れなかった。実際に、強いゴムチューブで肩の筋力を鍛える運動を指導しても、患者さんは良くならなかったからなおさら。

そうこうしているうちに、肩班の先輩が、肩の訓練は、輪ゴムの負荷でも良い、多種多様にしていいんじゃないかとリハビリ科の勉強会で意見してくれ、変わりました。本当に有り難かった。

(ちなみに、1年目の頃や学生の頃は、インナーマッスルを相対的に優位にすることが大切としか分からなかったけれど、浅かったです。Cuff-YエクササイズのYがつく理由が実はありました。Yは肩甲骨を横から見た形だったのです。肩甲骨の関節窩がキーだったのです。)

私は、なぜか惹かれていた肩を、1年目から取り憑かれたように学びました。

しかし、理学療法士になって5年目のことです。学べば学ぶほど、触診技術が上がって(肩甲骨を止めた状態で)肩を上手く動かせるようになればなるほど、悪くしてしまう経験をしました。とても怖かった。自分のせいで悪くなる。自分は肩を触ってはいけない。もう辞めたい…逃げたい。どうしよう…。

そんな時、当時開催されていた山口光國先生のセンスアップ、ブラッシュアップセミナーに、藁をもすがる思いで参加しました。

研修会写真

(当時のブラッシュアップセミナー最終日の写真)

そこで山口先生から頂いたヒントは、
「痛い・硬いは悪者ではない。身体を守ってくれている。守ってくれている硬さを悪者にして、躍起になってほぐすとどうなる?じゃあ、なんで守ってるんだろう?そう考えてみるとどうかな?」でした。

私はそれ以降、‘‘肩のこの硬くなっている筋肉は、元々不安定な肩を守ってくれている。じゃあ、肩以外のどこがどうなったら、この筋肉はもう守らなく良くなって緩んでくれるのか?‘‘を探し続けました。

そして、臨床上の事実として、私が見つけた『肩の筋肉が守らなく良くなって勝手に緩んでくれる方法』は、以下の4つです。

①棘下筋はインナーユニットが入った状態での自動運動での胸椎・胸郭の伸展

②肩甲下筋はインナーユニットが入った状態での自動運動での胸椎・胸郭の屈曲

③小円筋は、インナーユニットが入った状態での自動運動での胸椎・胸郭の回旋

④棘上筋は、下肢のバランスを良くすること

でした。

もちろん、上記の4つはすぐには見つかりませんでした。胸郭を変えると肩が緩むことがまず分かったけど、徒手ではすぐ戻る。じゃあピラティスで内側から患者さん自身の筋肉を使って胸郭を変えられるようにしようと思い、ピラティスを2年位かけて学び、資格を取り、患者さんにも運動指導できるようになりました。

そこからも、インナーユニットは簡単には入らないので、試行錯誤して患者さんに運動指導をし、インナーユニットと胸郭と肩がつながったのは、山口先生のセミナーを受けて5~6年後くらいです。

最近、福島県のふらっとプラットという研修会で再開出来たので、有り余る感謝の気持ちをお伝えしたかったのですが、私なんかが…っと伝えたいことが伝えられず、新しいマルルの名刺をお渡しするので精一杯でした。

山口光國先生は私の恩人でもあり、ゴットハンドでもあり、尊敬止まないすごい存在なのです(>_<)

そう、山口先生は、日本肩関節理学療法研究会でこうおっしゃいました。
「上腕骨に関節窩が向く事が必要。そのためには、胸郭の動きが大切なんだ!!」と💛

私もそう思う!!!臨床上の事実がそうだから!!!(ただ、論文にないの(T_T))

山口先生のお話は、全てが頭にスンスン入ってきて、心の中でいっぱいいっぱい頷いて聞いていました。嬉しかった。

肩は、肩局所を語る先生が実に多い。もちろん局所もとっても大切。局所を知らないと、変化が起こっても分からないから。

だけど、難渋している患者さんを持っている理学療法士さんに、こうすると緩むよ~と話しても、局所をやりたがる人が実に多い。

上記の4つが出来たら、局所は楽に気持ちよくマッサージ・ストレッチがかけられる。患者さんも痛みを伴わなくていいし、むしろ患者さんが眠るほど気持ちよく肩を伸ばせる。
‘‘肩甲骨の関節窩が、上腕骨の動きに合わせて向きを変えられる身体機能をまず獲得する。‘‘
そこが肩の筋肉を伸ばす前に大切なのだと、私は強く思うのです。局所だけ治療して悪くしてしまった経験がある私だからこそそう思う。

熱くなってきましたが(^_^;)💦

今回の、日本肩関節理学療法研究会、実は申込期限が切れてて、しかも私は背中を痛めていて座ってられない状態だったんだけど(*_*;、無理やりにでも行けて本当に良かった。背中の痛みが悪化して、次の日は行けませんでしたが、期限超えての申し込みに心良く受け入れてくださった研究会の方々、貴重なお話をしてくださった山口光國先生、突然研修会に行くと言って出掛けた私を許してくれた家族へ感謝申し上げます。誠にありがとうございました!!

私の臨床の考え、それで大丈夫だよと、背中を押してもらったように誠に勝手ながら感じちゃいました♡

5年目のどん底にきつかった私を救ってくれた山口光國先生、もう研修会は後輩に任せたなんて言わず、これからも、いっぱい研修会してもらえると嬉しいです。きっと同じように救われる理学療法士が沢山いると思うから。どうか、よろしくお願い致します。

長いブログ…そして想いのままにつらつらと書いておりますが、最後まで、お読みいただきまして、本当にありがとうございました!!!本当にマルルー!!!(タヒチ語でありがとう!!!)

肩を治したい!リハビリ終わったけど、もう少し進みたい!という方、ぜひマルルでお待ちしております♪

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